開催のご挨拶



 第14回日本褥瘡学会近畿地方学術集会を、2017年3月5日(日)メルパルク京都において開催させて頂きます。今回このような機会を賜り、大変光栄に存じます。

 近畿地方会は発足当初から近畿地方における褥瘡や創傷管理に関する教育、研究、専門知識の啓発に注力し、褥瘡の予防および医療の質向上と充実に貢献するべく活動しています。
 この学会も第14回を迎え目前には高齢者率30%を控え、要介護者の増加が顕在化しつつあります。平均寿命に比べ、健康寿命は10歳異なると言われていることから、我が国は何らかの疾病を抱え治療を受けている高齢者の多いことが十分推測されます。さらに出生率低下から看護・介護ケアの担い手の不足も推測され、褥瘡管理のためには十分な医療・看護・介護の提供不足が危惧されます。また社会的には医療の発展特にIT機器を駆使した褥瘡管理も次第に拡大傾向にあるのではないでしょうか。これらの現状を考慮したうえで、医療通信機器の活用などネットワークの拡大に伴う褥瘡管理の環境整備を見直す必要があると考えます。そのためには、チームメンバー間の相互理解と各々専門性を発揮できる協働力が重要ではないかと考えます。

 以上のことから、今回の学術集会のテーマを「2025年問題を見据えた褥瘡管理の再構築」としました。支援の利用者である褥瘡保有者および家族を中心として、褥瘡管理に尽力する人々との双方向の複合的視点で褥瘡管理を再構築することが必要と考えます。今回の学術集会への参加が、今後の皆様の活動の道標へ寄与できることを願っております。

 3月初旬は桜の開花には若干早めですが、一緒に勉強した後、路地裏歩きなどいつもとは違う京都も堪能して頂く機会として、多くの皆様の参加を心よりお待ちしています。

第14回日本褥瘡学会近畿地方会学術集会
会 長  判澤 恵
( 京都橘大学看護教育研修センター )

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